平成24年2月19日 くもり時々雪
この駅を利用させていただくのも、今日が最後となりました。3年近くにわたり春の成田、夏の成田、秋の成田、冬の成田駅を使わせていただきました。
母が吉川病院にお世話になり、全く訪れたこともなかった成田の地に、ある時は米沢から米坂線に乗り、今泉で乗り換え、長井を過ぎてこの駅の近くになると、大きな茶色の建物が目に入りました。「ああ、あそこに母がお世話になっているのだなぁ。」と思うと、何かしら胸のあたりが、ほっかほっかと温かくなるのを覚えたものでした。
歩いて動くこともできず、話すこともできなくなっていた母でしたが、目の動きや顔の表情から、何でもわかっているように思われました。イヤホンから流れる昔懐かしい童謡や、「からたちの花」、「アベマリア」やピアノやフルートの曲で、誰でもどこかで一度は聴いたことのあるきれいな曲の数々を、ベッドの上で楽しんでいるように思われました。
病院の先生はじめ看護婦の皆さんほか、たくさんの関係者の皆様には、大変にお世話になりました。本当にありがとうございました。自分で食べることもできなくなった母に、好きな食べ物を持って来てやることもできず、ひたすら生きていた日々・・・。
母さん、本当にご苦労様でした。もう安心して父の所に旅立ってください。十分すぎるほど、子どもたちと一緒にいてくださいました。安らかな威厳のある、堂々とした最後でした。たくさんの思い出をありがとう・・・。