冬季休館中の「丸大扇屋」では、『燻(いぶし)』と呼ばれる
冬の間の恒例行事が行われています。
虫を駆除し建物を長持ちさせるために、囲炉裏に火を入れ
その煙で茅葺屋根を燻蒸する作業のことです。
部屋の中は青白い煙が立ち込め、パチパチと薪の爆ぜる音が。
囲炉裏には自在鉤(じざいがぎ)に水を張った鍋をかけて、
乾燥しすぎるのを防いでいます。
天井は吹き抜けるように作られており、屋根裏まで煙が
廻る仕組みに。
毎年冬の3カ月の間じっくりと燻され、黒光りするような
独特の色合いに染まった天井。木造建築を守る先人たちの
知恵に感心させられます。
▼煙は屋根裏にある女中部屋を抜け、二階の格子窓から外へ。
▼先週から降り続いた雪で、庭も母屋も覆いかぶさるように
白く包み込まれて。
軒下の干し柿は、冬の間小動物の食糧になるよう、わざと
吊り下げたままだそう。
よく見ると、かじられた跡が・・・。
3月まで続けられる「燻」作業。春までに昨年の穢れを
虫と一緒に燻し出して、新しい年のお客様をお迎えする準備が整います。
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